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読了:『しゃばけ』 
2006 / 06 / 26 ( Mon )  18:09
さて、なんだか久しぶりの「読了」です。と言っても今日のはライトノベルじゃないんですけれど。
人気シリーズと聞いていたので興味を持った一冊。文庫になってたので買ってみました。
(「今さら?」って言わないでくださいよー 基本的に「流行モノには懐疑的」なのです。わたしは。(^^;; )

『しゃばけ』畠中 恵 新潮文庫
**内容(「BOOK」データベースより)fromアマゾン
江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。
しゃばけ しゃばけ
畠中 恵 (2004/03)
新潮社
この商品の詳細を見る


さてこれ・・・
いや、「日本ファンタジーノベル大賞」って、つくづくすごい賞でしたね。
おそらくライトノベル風のものを期待して作られたらしき賞にも関わらず、第一回にあの『後宮小説』が来てしまったところで方向が定まったんでしょうけれど・・・
鈴木光司さんとかもこの賞出身ですし。毎年は出なかった「大賞」受賞作は、それはそれはクセモノぞろいで、楽しみにしてました。
賞は終わってしまったそうで、つくづく残念ですけれど7月1日訂正:日本ファンタジーノベル大賞はまだあるそうです。何と間違ったのかな?わたし・・ でも最近の受賞作はあんまり知らないなぁ・・ )

その中ではこれは・・ 比較的「とっつきやすい」方でしょうか。
最初の一章ぐらいは、ちょっと気になる部分もあったんですが、物語が動き出してからは実に好調で。
先日「ミステリ小説とヒロイックファンタジーは同類」ってなことを書いたばかりなんですが、まさしくそれを体現してるような作品・・ かも、しれません。

(以下、例によって未読の方のために分割します。それほどネタバレ激しくないと思いますが)

読み始めたとき、ちょっとだけイヤな予感がしてました。最初の数ページです。
表紙折り返しにある著者略歴に「都築道夫の小説講座に通って」云々とありまして、これが不安だったのですよ。
都築道夫氏にはなめくじ長屋シリーズ(都築道夫)という傑作時代物ミステリがありまして、これの影響を強く感じたんですよ。(このシリーズ、多少エゲつないところとか下品なところ、女性差別っぽい文言もあるものの、かなり面白いです。ちなみに化け物が出てくる話もアリ。)江戸の街の描写とか、人のしゃべり方とか、そういうところに、ね。


でも、ある程度物語が動き始めたら、不安はスッキリ解消していきました。
いやなんというか、面白い面白い。(笑)
主人公の一太郎と、それを守ろうとする妖(あやかし)たちの個性が見え始めると、一気に独自カラーが出てきました。いや、まあ、ある意味「別方向」で見たようなキャラではあるんですけれど、(^^;; それが、きちんと江戸時代の風物の中で動いているということに感心。
言葉遣いも江戸モノとして違和感なく、身分の違いや立場の違いも反映され、変な時代劇風味も無くて、とても好感が持てます。
ああ・・・まあ、「これは女性向同人誌のネタにされそうだなぁ」とか、余計なことも思いましたけれどね。(笑)

なにより主人公がいいですね。17歳で病弱で寝込んでばかりなのに、中身はとてもとてもしっかりとしていて。ちゃんと自分でモノを考えられるし、甘ったれてもいない。
ちょっと引用してみましょうか。最後の方、危険な殺人犯(?)と対決すべきか否か、主人公が考えるところです。
主だけを守りたい、周囲の妖怪たちは、そろって大反対しています。
『今は一太郎が決めなければならない時なのだ。己の命をかけた決断に、余人の言葉を挟む余地はなかった。』
ね。大したものでしょ。
甘やかしてくれる存在に取り囲まれていても、答えを彼らに求めたりはしない。肩ひじ張ってるわけじゃないけど、一本スジが通っています。
物語冒頭の、「家人の目を盗んで」の夜間外出の理由も、わかってみれば彼なりの考えあってのことで、単なるワガママでも気まぐれでもなく、感心しました。


謎解き自体は、まあ、素直な作り、かな。特殊なトリックやらはありませんし、捜査に沿った物語進行なので、読者がひどく驚かされるということもなく。でも無理はなくて及第点、でしょうか。
謎解き目的に読んだら物足りないだろうと思いますけれどね。


「妖怪に好かれ 取り巻かれている主人公」なんて、今どき珍しくもない・・かもしれません。ファンタジー系の小説やらマンガやらでしばしば見かける設定のようにも思います。
でもそれを、これだけ「ちゃんと」江戸モノの中に溶け込ませてしまえば、これは上出来!
妖たちの性格も、ちゃんと江戸時代らしさ(人間とは常識が違うにしても)を保っていて、名目だけの時代物とはキッチリ一線を画しています。「付喪神(つくもがみ/古くなった道具の精)」がゾロゾロ歩き回っていておかしくない、そんな世界を作るのに、江戸時代である必要もありますし。
「そんな話なら、わざわざ江戸モノにするな!」と言いたくなるような、服装と髪形だけを現代とは変えただけ、というよく見かける(涙)タイプのアレコレとは違っていて、安心して読めました。

次も読みたいですねぇ。
出てくる沢山の妖たちと、もっと親しくなりたいと思ってしまいましたし。(わたしは「屏風のぞき」がお気に入りです。(笑)なんか可愛いw)
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